よく、「お金持ちほどケチだ」とか、「本当のお金持ちはお金を使わない」とか、と言われるが、それが何故かについて説明された情報は殆どない。
「金持ち父さん」シリーズで日本でも有名になったロバート・キヨサキ氏は、「お金持ちは物を買う時に、人一倍時間をかけて検討する」と言っている。
私は今まで、そういった傾向があることは認識していたが、「何故そうなのか?」については考えたことがなかった。
よくありがちなパターンとして、、「お金がない、生活に苦しい。」といっている人ほど、パチンコ通いをしていたり、外食を頻繁にして結構なお金を使っている。
また、自分を良く見せようと、衣服にお金をかけようとしたりする。
これは何故だろうか?
この心理の奥底にあるのは、「少しの間だけいい思いをしたい」「自分をよく見せたい」という願望ではないだろうか。
なぜそのような願望があるかというと、自分自身の状態に満足が得られないから。
自分自信が満たされていないため、何かでそれを補おうとする。
それがこのような消費・購買活動に現れてくると思うのだ。
お金を持つようになると、自分に自信が持ててくるし、安心感も出てくる。
また、お金のおかげでその安心を手にいれられていることが理解できてくるので、「お金との上手な付き合い方」を考えるようになる。
お金が単なる道具から、自分のパートナーになるのだ。
「マネークリップ」のようなアイテムが存在するのはまさにその象徴だ。
一旦手にした安心感、満足感を失いたくないから、「お金の使い方に慎重になる」のだ。
お金を手にするようになると、あえて貧乏旅行をしたり、質素な生活をしてみたりする人もいる。これは、「お金を稼ぐために生きる必要がなくなった」ことの表れかと思う。
お金に支配されてきた人生から卒業し、本当に自分のやりたいことを探すようになるのだ。
稼いだら稼いだ分だけ使っているようでは、心理的にいつまでもお金から自由になれないし、本当の意味での「安心」を手に入れることはできない。
お金持ちが口を揃えて「お金よりも時間が大事」と言うのは、「お金のために生きなくて良くなったからこそ、実感できること」に違いない。