某クライアントとのミーティングにて。
同席したパートナー会社の社長。
履きつぶした感のある革靴、シワのよったワイシャツ、アイロンのきいていないパンツ。
表情にもどこか覇気がない。
私の会社よりも大くの社員を抱え、資本金も大きいはず。
営業トークにもなんとなくメリハリがない。
社員の噂では、経営状態も結構ヤバイらしい。
こんな様子を見ながら、私は考えてた。
ーーーーーー
今までは、
「ヒト」・「モノ」・「カネ」
をうまく使いこなすことが会社経営のコツであると言われてきた。
しかし、うまく使いこなせている社長がどれだけいるだろうか。
なぜ、使いこなすことができないのだろうか。
それは、「具体的な使いこなし方」を教えてくれる人がいないから。
成功している社長達も、最初から使いこなせていたわけではない。
失敗に失敗を重ね、時には持ち家を抵当に入れながら借金をし、
会社を支えてきた。
そんな時代だったから、世間では「10年続く会社は5%以下」などと言われるのだ。
結局、「ヒト」「モノ」「カネ」をうまく使いこなすということは、
ビジネスによってもバランスや方法論が異なってくるし、
ましてや学校で習ったからといって次の日から実践できるものでもない。
そんな所に目をつけ、始まったのがフランチャイズビジネス達。
これらは、成功事例したビジネスをフレームワークに落とし込んだようなもの。
「ヒト」「モノ」「カネ」の使い方があらかじめマニュアル化されているため、
自分で理解できていなくてもなんとかなる。
さて、こういったところから、我々独立エンジニアが学べることは何だろうか。
我々エンジニアの強みは、「ITに強い」「常にネットに繋がっている」。
これを最大限に活用すると、今までの経営の常識を打ち破ることができる。
・会社を作ったら、人を雇うのが当たり前?
・会社を作ったら、事務所を借りるのが当たり前?
・会社を作ったら、銀行からお金を借りるのが当たり前?
あなたには技術があるので、人の力を借りなくてもお金は稼げる。
PC1台とネット環境があれば仕事ができるので、事務所も必要ない。
資金なしでもスタートできる。
まずはあなた1人で、自己資金で、自宅でスタートしてみる。
そして、実作業から会計、事務作業まで1人でやってみる。
副業からスタートしてみる。
そして、お金が稼げるようになってきたら、
少しずつ、稼ぐこと以外の作業、つまり会計や事務作業を外注する。
(ここまでは創業期)
次に、稼ぐこと以外の作業を外注化できるようになったら、次のステップ
自分が稼ぐためにやっている作業(エンジニアであれば、開発作業)をより単純化できないか検討する。
検討の結果、単純化できるところから外注する。
いろいろな外注業者を試してみて、相性を確認する。
外注だけでは回りきれなくなったタイミング。
そこで始めて、外注から社員への転換だ。
まずは、外注業者に社員になってもらえないかお願いしてみる。
難しいようであれば、別で探す。
この時点で社員化するメリットとして、「稼ぐためのノウハウが確立されている」ので、
社員を雇う、つまり増やしたマンパワーに比例して、売上げを伸ばすことが可能となる。
ーーーーーー
殆どの会社は、安易に事務所を構え、安易に社員を雇っている。安易に銀行からお金を借りている。
まさに、昭和時代から唱えられてきた「三種の神器」を揃えるかのように。
そんな経営手法だから、10年間生き残り続けるのが難しいのである。
徹底的に自分の稼ぎ方をブラッシュアップし、
徹底的に外注を活用し、
徹底的に利益率を上げる。
この手法で、私の経験上、エンジニアであれば4000万ぐらいまでなら1人で売上げを立てられる。
私も、現在はこの1人で稼げる「上限あたり」うろうろしているので、
その上を目指していく時に、社員を雇うことにしたい。