2通りの人生

9月 9, 2010

人生において、大きな判断を迫られる局面はいくつかある。

今のあなたが直面している、「サラリーマンを続けるか、起業するか」

「起業したが、このまま独立したままで良いだろうか?いっそのこと、サラリーマンに戻ったほうが良くないだろうか?」

という悩みも、これにあたる。

「悩んでいるなら、行動してみたら?」

というアドバイスなど、聞き飽きた。

「行動できる人」なら、とっくに行動している。

具体的に行動できない、または、何をすればこの迷いが解決できるかわからないから、悶々としているのだ。

但し、いつまでも悩んでいても始まらない、というのもわかっている。

かつての私もそうだった。

大学卒業後、学習塾の事業をやりたいとなんとなく思いながらも、何もせずに半年で断念して就職。

23歳でITエンジニアとしてフリーランスになるも、25歳でアクセンチュアに再就職。

@SOHOを立ち上げたのはこの頃だが、ちょうど同じ頃に目をつけていたビジネスがもう1つあった。

ところが私はアクセンチュアに入社していたし、@SOHOのサイトを運営もおろそかにできなかったので、そのビジネスに時間を割くことができず、同じように目をつけていた事業者は見事、大成功を収めている。

アクセンチュアで学べたことは非常に大きいし、あのハードな労働環境を耐え抜いたことで、自分自身にも大きな自信を持つことができるようになった。

それと引き換えに、失ったビジネスチャンス。

2つの人生は選べない。

全ては、私が「自分の嗅覚を信じ切ることができなかったから」。

でも、今の私は違う。

ここ数年の間で、自分が目をつけたビジネスを常にウォッチし、成長を確認してきた。

自分の嗅覚は間違っていないことを確認できた。

従って、これからは実践するのみ。

あなたも、正直なところわかっているのであはないだろうか。

・今の会社での給料アップは期待できないこと。

・今の会社で役員クラスまで上りつめるために必要な労力と、その結果(報酬、地位)が見合わないこと。

・今と同じビジネスのやり方を続けても、大きな収入アップが見込めないこと。

「わかっているのに、行動できない。」

というのは、人間の防衛本能である。

今現在、ある程度安定した生活ができていると、「更にアグレッシブな人生」よりも「現状維持」を選択してしまうのだ。

特に、我々エンジニアのように自分の仕事にプライドを持ち、「人の為になりたい」「責任を持って仕事を完遂したい」という魂を持っている人間は尚更だ。

ただ、今の生活に本気で見切りをつけたい、人生を変えたいと思うのであれば、私からある提案をさせて頂きたい。

白い紙を2枚用意し、1枚目は、今後5年間、今の生活を続けた場合のあなたの収入の推移予測と、それに伴うライフスタイルについての年表。

もう1枚目は、あなたが気になっている人生を歩んだ場合の、収入の予測とそれに伴うライフスタイル。

前者の方は容易に書けるだろう。

後者の方は、「未知の世界」なので、わからない部分が多いと思うが、なるべくわかるように、調査して書き込む。

今はネットで調べられないことは殆どないといっていいほど、情報がありふれているので、何らかの手がかりはあるはず。

2つを比較し、どちらがいいか考えてみると良い。

5年を例にしたが、本来は定年まで考えたほうが良いだろう。

サラリーマンをとして今の会社に勤めた場合の退職金の額、年金の額。

人事部に確認すれば教えてくれるだろう。

もしくは、上司をこっそり飲みに誘って教えてもらうのも良いだろう。

私も、「独立にふみ切れない方へ」に書いたように、5年上の先輩の年収が1500万円程度と知って、独立への意思がいっそう固まった。

今の私が作成しているのは、現状のビジネスを続けた場合と、私が次に目をつけているビジネスに注力した場合との比較表だ。

これを作成することによって、自分の意思が強固になり、何が必要で、何が無駄かが見えてくる。

2つの人生を送ることはできないが、予測して検証することは可能だ。

あなたも、この比較表を作ってみることをお勧めする。

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