日本には昔から「松竹梅」という言葉がある。
もともとは中国の宋の時代に日本に伝えられた
概念なのだそうだが、
当時はそれぞれに優劣はなく、
対等な位置づけとされていたのが、
いつの間にか、
松、竹、梅の順にランク付けするような
意味合いで用いられるようになったようだ。
そして、この考え方は
ビジネスにおいてとても重要だ。
商品構成を考える時、
必ずこの松竹梅の3部構成にすると、
売上を最大化することができるのだ。
つまり、高額・中額・低額の3つの価格帯の
サービスを用意しておくということだ。
その理由は、
同じターゲット層の中であっても、
顧客の予算とニーズは様々だからだ。
もしあなたが低額のサービスしか
用意していない場合、
顧客の「より手厚いサービスを受けたい」
というニーズを拾えず、
顧客を取り逃がしてしまう。
(その顧客は他の人が提供している
高額サービスに申し込む可能性がある。)
もしあなたが高額サービスしか
用意していない場合、
本当はあなたからサービスを受けたいけど
予算的に合わないという顧客や、
逆にまだあなたにそこまで信頼を寄せていない
顧客を取り逃がしてしまう。
つまり、あらゆる価格帯の
サービスを用意しておくということは、
顧客のニーズに応えるということでもあるのだ。
この松竹梅構成は、
「3種類」というのもポイントのようで、
成約率が最も上がる効果もあるようだ。
同じ種類のサービスにおいて
3つの価格帯を用意することで、
顧客は少なくとも価格が理由で
購入を断念するという余地が
限りなく少なくなる。
「迷ったらとりあえず真ん中」
という人間心理が働くことも
成約率アップに繋っているだろうし、
これが4種類になると、
逆に迷いが出てしまうし、
サービスの違いがわかりにくくなってしまう。
(この心理を活かして、
真ん中の商品を「オススメ!」
とうたっているケースもよく見かける。)
つまり、常に松竹梅の3段階を意識して
商品構成を設計することにより、
主宰者にとっては売上や利益を
最大化することができ、
顧客にとっても幅広いニーズを
満たすことができることになり、
両者にとって良いことなのだ。
<追伸>
高額サービスに対して
ブロックを感じる人も少なくないが、
実は高額サービスは、
サービスを受けた方の満足度も高まる、
という特徴がある。
それは、人は払う額が高くなればなるほど
より慎重に判断することになるし、
慎重に判断したうえで購入という決断に至った場合、
本人の「本気度」が変わってくるからだ。
特に、「情報」という物理的な形を
持たない商品の場合、
購入者の本気度というものが、
実は結果を大きく左右しているものだ。
男も過去に1泊2日で36万円という
高額サービスを提供していたことがあるが、
こちらの参加者の満足度は、
これまで提供してきた数々のサービスの中で
最も高いと実感することができた。
その理由を考察してみると、
購入の決断をする際のハードルはもちろんのこと、
購入してからイベントの当日までに、
参加される方が心の準備を整え、
気持ちが高まっていくからなのだろう、
と予測することができた。
そして、1泊2日という限られた時間の中で、
主宰者からできるだけ情報を
受け取って帰ろうという心構えができる。
そういったことが積み上がり、
結果に繋がっているのだと
理解することができた。