情報ビジネスを「特別なもの」として捉えている人が多い。
例えば、
- 物販と情報ビジネスのどちらをやれば良いでしょうか?
- アフィリエイトと情報ビジネスのどちらをやれば良いでしょうか?
という感じだ。
ところが、情報ビジネスはその他のビジネスと「並列」になるようなものではなく、もっと基本的な性質のものだ。
例えば、あなたは1日のうちで会話を発しない日はあるだろうか?
自分以外の誰かと一切、コミュニケーションを取らない日はあるだろうか?
「情報ビジネス」という言葉を使うと難しく感じられるかもしれないので、「情報発信」という言葉に置き換えてみる。
あなたは普段、口頭、メール、チャットといった手段を使って多くの人達とコミュニケーションを取っているだろう。
ただし、それは単なるコミュニケーションにすぎないので、コミュニケーションをするだけでお金が得られるといったことはない。
ところが、日常生活の中に「情報発信」を取り入れることで、コミュニケーションをするだけでお金が得られる機会が発生する、というイメージだ。
文章を書くのが苦手であれば、自分でしゃべった内容をボイスメモで録音して、それを配ればいい。
顔出しが嫌であれば、無理をして顔出ししなくていい。
セミナーをするのが面倒であれば、セミナーは開催しなくていい。
ひたすらLINEで相談を受けるのもアリだ。
あなたは、SNSがなぜここまで流行っているかという理由を考えたことがあるだろうか?
男が考えるに、人々がSNSを使う目的は大きく2つある。
1つ目は、家族や友人の近況を知るということ。
そしてもう1つは、「情報を入手する」ということだ。
それは何故かというと、
- 世間に取り残されたくない
- 尊敬・興味がある人からの情報を入手したい
という気持ちがあるからだ。
「マズローの五段階欲求説」でいうところの、3番目の「社会的欲求」から来るものだ。
世の中で今何が起こっているのか?
そして自分は何をしなければならないのか?
という方向性を探るために、
- 自分と同列の人たちの動きに取り残されたくない
(大衆的視点) - 自分よりも先を行っている人の意見を参考にしたい
(学習的視点)
として情報を取っているのだ。
テレビや新聞のニュース、そして検索エンジンでWebサイト上を徘徊すれば情報はいくらでもある。むしろ、情報が多すぎる。
多すぎるから、その中から情報を取捨選択する能力や労力が必要になってくる。
その仮定では、その情報が自分にとって良いものかどうかを判断する能力も必要になる。
多くの人は、その「情報判断能力」にあまり自信が持てないので、自分よりもその分野に詳しいと思う人の情報をフォローし、その人の意見を参考にしているのだ。
「この分野については●●さん」
と定義しておけば、その分野について困ったことや知りたいことがあれば、まずその人の情報を参考にすれば、自分で調べたり判別したり考えをまとめる労力をショートカットすることができる。
これが、人々がSNSを活用する、もう1つの理由だ。
ちなみにインターネットの通信は、ダウンロード(受信)とアップロード(送信)の2つから成り立っている。
テレビ、ラジオは基本的にはダウンロード(受信)機能しか持っていない。
実はこれが革命的なことなのだ。
ダウンロード(受信)しかできないメディアでは、視聴者は情報の受信権しかなく、自由に発言する権利は無い。つまり発信者の独壇場である。
インターネットの場合は、繋がっている誰もが情報をアップロード(送信)できる権利を持っているので、実にフェアな環境なのだ。
人類の歴史が始まって以来、時代によって為政者によって言語統制が行われ、人々の思考や行動に大きな影響を与えてきた。
現在の日本では、「表現の自由」は日本国憲法第21条で認められているが、その昔はそうではなかった。
日本国憲法で表現の自由が認められるようになっても、実質的には新聞・テレビ・ラジオといったマスメディアの力が強すぎて、個人の発信はせいぜい近所の噂話をするか、集会を開く程度しかできなかったのだ。
ところが今や、メディアとしての知名度の差はあるけれど、世界中に情報を届けられるという点で、大手メディアと平等の権利が与えられているのだ。
江戸時代、明治時代、昭和の戦前の人達からしてみれば、考えられないことではないだろうか?
こんなチャンスであるにも関わらず、あなたがまだ何らかの発信をしていないのであれば、
ご先祖様達から、
「こんな貴重な機会を無駄にして、なんというバカモノか!」
と怒られそうである。
ネット上で情報発信をするためには何の免許もいらないし、資格も必要ない。
だから今この時点からでもスタートすることができる。
収入は情報発信量に比例する!?
この文章を書きながら、男はあることに気がついてしまった。
何もネット上の情報発信に限らず、社会では情報発信量が多い人(会社)ほど、収入が高くなるという法則だ。
例えば、会社組織の中においては、社長は社員に自分の考えを伝えたり指示を出したりしなければならないので、自然と情報発信量が多くなる。
逆に末端で働いている人ほど、上司からの指示を遂行するだけになり、自ら情報発信する機会はそれほど多くない。
ホワイトカラーの職種はコミュニケーション無しでは成立しないが、ブルーカラーの職種は殆どコミュニケーションを取らなくても成立するものは沢山ある。
例えば、清掃員や工場の作業員など。
芸術家だけは例外で、絵画や陶芸をするうえでは他者とのコミュニケーションは必須ではないが、作品そのものがイコール情報発信となっている。
会社同士の関係で見ても、下請け構造の末端に位置している会社ほど、発言権が少なく、元請け会社の要求を飲まざるをえない。
大手企業や上場企業はIR情報や帝国データバンクという形で情報を開示しており、小規模な企業ほど、自社の情報を開示していないし、その義務も無い。
つまり、あなたが今よりも収入を上げたいと考えるのであれば、やはり何らかの形で情報発信量を増やすことを意識していく必要がある。
会社で出世をするためにスピーチやプレゼンの練習をする。
これも、情報発信のカタチの1つだ。
手作りの作品を作ってネット上で公開するのも、自作のプログラミングを公開するのも、趣味でカスタムした車を公開するのも、自分の私生活を公開するのも、情報発信のカタチの1つだ。
とにかく、今よりも収入を上げたいと思えば、情報発信量を増やすしかない。
情報を受信するだけの人生は、奴隷と同じようなものだ。
と、情報を発信する側になってみて、つくづく思う。