親から資産を受け継いだわけではなく、ゼロから起業してある程度の成功を収めた起業家に、共通して訪れる感情があります。
それが、なんともいえない虚無感。
カネ無し、コネ無し、実績無しと、まさに文字通り何も無かった時代は、
『失うモノは何もない!』
という感じで、我武者羅に頑張れたし、
『絶対に這い上がって見せる!』
というハングリー精神がありました。
ところが、ビジネスが軌道に乗り、生涯愛する伴侶を手に入れ、子供も産まれ、自分が欲していた状態に近づいていくと、それに反比例するかのように、ハングリー精神やドロドロとした気持ちは減っていきます。
(なんとかしなければ。)
という焦りの気持ちは感じつつも、どうしたらいいか、方向性がつかめなくなってしまいます。
なぜこのようになってしまうのか?
私はその理由を知っています。
これはシンプルに、『セルフイメージ』の問題です。
野球場に例えて説明します。
ホームベースから外野席まで走っていくとすると、最初はダッシュしていても平気ですが、外野席が近づいてくると、スピードを緩めてしまいます。
そのまま行けば、壁に激突してしまいますからね。
ここで、走っているうちに、野球場の大きさが拡大して、外野席が遠くなっていったらどうでしょうか?
スピードを緩めずに、永遠に走り続けられると思います。
時々息切れすることはあるでしょうが、疲れたら休んでまた走りを繰り返し、『走りたい』という思いは続くでしょう。
つまり現在、燃え尽き症候群に陥ってしまっている人は、『セルフイメージ』を拡張し焼きなおすことで、また新たな活力を生み出すことができます。
では、『セフルイメージの拡張』をどのようにすれば良いか?
それは、
1)絶対にできないと(現時点では思っている)目標
2)人に言えない目標
を掲げてみることです。
私たちが自分自身の目標を設定する時、殆どの場合は、
『現在のセルフイメージの範囲内の最大値』
を基準にして考えます。
それは、その方が安心・安全だからです。
我々人間を含め、生物は環境に適応する能力を持っていますが、逆に環境が変わらなければ、現状維持を選択する傾向があります。
現在の自分に絶対できないと思える目標を立てた時、
(多くの場合、それは人には言えない目標です!)
『ヤバい。今のままでは達成できない。』
という気持ちになります。
そうなったら、仕事の進め方や組織形態などを、根本的に変えていかなければいけない、という考えが生まれてきます。
この状況を自らすすんで受け容れることができた時、
『セルフイメージの拡張』がおきます。
セルフイメージのスケールは、殆どは大人になるまでの育ち方で決まるようです。
親や親戚など、身近に自己イメージの大きい人達がいると、それを基準に考えるため、子供の自己イメージも大きくなる傾向があります。いわゆる名家の出身の方はこういうパターンです。
もしくは、極端に悲しい出来事、辛い出来事を経験すると、それを解決するために、無理やりにでもセルフイメージが拡張されます。
例えば、子供の頃に親が大きな借金を背負ってつらい思いをすると、その借金の額だけ、子供のセルフイメージは膨らみます。
借金の額が10億円だとすると、
『10億円を返済しないといけない』
(=10億円稼がないといけない)
という状況に陥るので、脳が10億円を稼ぐための思考回路に切り替わっていきます。
世の中で大成功している人達の経歴を辿ってみると多くの場合、
1)名家のパターン
2)逆境のパターン
にあてはまります。
どちらにもあてはまらない場合は、自分で意識的に自己イメージを拡張していく必要があります。
私の場合、まさにどちらにもあてはまらないパターンでした。
裕福ではないけれども極貧でもない、一家離散になるような辛い経験もしていない、こういう状況でしたので、自分で自己イメージを拡大していく必要がありました。
そのために私はあるアクションを起こしました。
その結果、自由自在にセルフイメージを拡張できるようになりました。
セルフイメージの拡張が完了した時、今までは不可能と思っていたことを、実現する力が自分にも備わっていたことを知ることができます。
セルフイメージが拡張されると、不思議と今まで見えなかった目標を達成するための実現方法が見えてきます。
あなたのセルフイメージは、宇宙まで広がっていますか?