インディーハッカー道
プレスリリースを無料で配信する方法と効果(日本編)個人開発のSaaSで無料配信サービス6か所に出した記録
インディーハッカー

プレスリリースを無料で配信する方法と効果(日本編)個人開発のSaaSで無料配信サービス6か所に出した記録

·6分で読める
平城寿
平城 寿(ひらじょう ひさし)
@SOHO創業者 / インディーハッカー

この記事のポイント

  • ✓プロダクトを公開した日に
  • ✓PR TIMES を使わず無料の配信サービス6か所へプレスリリースを出しました
  • ✓PR-FREE などの出し方と注意点

プロダクトを公開しただけでは、誰にも気づかれません。 検索で見つけてもらえるまでには数か月かかり、SNSの投稿は一日で流れていきます。 公開した事実を、日付の入った記録として外に残す手段がプレスリリースです。

私は2026年9月24日に、自分の会社で作ったプロジェクト管理ツール「Pinateca」を正式に公開し、同じ日にプレスリリースを無料で配信しました。 PR TIMES のような有料の配信サービスは使っていません。 この記事では、個人開発や小さな会社でも使えるプレスリリースの無料配信サービスと、その出し方、実際に出してみて分かった効果をまとめます。 個人事業主の方でも、ここに挙げた手順でそのまま出せます。

プレスリリースに効果はあるのか(SEO効果と信頼性)

「プレスリリースは効果ない」という声も見かけますが、無料で配信しただけでも得られるものが4つありました。

  • 製品名で検索したときの信頼につながります。
 初めて製品を知った人は、まず製品名で検索します。  公式サイトしか出てこない製品より、日付の入ったプレスリリースが第三者のサイトに並んでいる製品のほうが、実在する会社がきちんと出しているものだと伝わります
  • SEO効果があります。
 配信先や転載先のサイトから、自社サイトへのリンクが集まります。  今回は英語版のリリースが Google ニュースにも掲載されました
  • 公開日が第三者のサイトに記録として残ります
  • メディアの記者や、提携先を探している企業の目に留まります

実際に、配信した週には新しいアカウント登録があり、初めて日本の企業からの登録もありました。 経路を調べると、その方は ChatGPT で Pinateca を知って来てくださっていました。 プレスリリースのページから直接来たわけではありませんが、製品名が第三者のサイトに載ることは、検索エンジンや AI に製品の存在を知ってもらう土台になると考えています。

プレスリリースの出し方:原稿は2種類用意する

配信サービスごとに文字数の上限や書式の決まりが違うため、原稿は2種類用意しました。

  • フル版:製品の特長、料金、代表者のコメント、会社概要まで入れたもの。メディアへ直接送る場合に使います
  • 短縮版:配信サービスの入力欄に収まるように要点を絞ったもの

本文の最後は、必ず「会社概要」と「本件に関するお問い合わせ先」の2つで締めてください。 製品のURLだけで終わると、読み手には文章が途中で切れたように見えます。 今回、最初に送った数件はURLの1行で終わっていて、あとから直すことになりました。

画像は横1200ピクセル、縦630ピクセルのものを1枚用意しておくと、ほとんどの配信サービスで使えます。

会社の電話番号を用意しておく

配信サービスの多くは、問い合わせ先として電話番号の入力を求めます。 今回使った中では、FREE PRESS RELEASE は電話番号が必須でした。 英語圏の配信サービスはさらに厳しく、PRLog は登録のときに音声通話で番号を確認し、IssueWire は問い合わせ先に有効な電話番号が無いと受け付けないと明記しています。

携帯電話の番号を公開したくない場合は、会社の固定電話の番号を用意しておくと、どの配信サービスにもそのまま使えます。 あわせて、会社のドメインのメールアドレス(フリーメール不可のところがあります)と、省略しない住所も用意しておきます。

最初に出す先を1つ決める

複数の配信サービスに出す場合、どこを最初にするかを決めておく必要があります。 審査のある配信サービスでは、すでに他のサイトに載っている原稿を「既出」と判断して断ることがあるためです。

今回は ValuePress(バリュープレス)のフリープランを最初の配信先にし、配信日時を予約しました。 ValuePress の配信が終わってから、他の無料配信サービスへ出す順番にしています。

無料で使えるプレスリリース配信サービス6選

ValuePress

https://www.value-press.com/

  • 会員登録が必要です。フリープランでも配信先の媒体があります
  • 配信日時を予約でき、配信の前に ValuePress 側の内容確認が入ります
  • 配信の15分前までは内容を修正できます
  • 確認画面を最後までスクロールしないと、予約のボタンが押せません
  • 添付画像はフリープランでは実質1枚でした

ぷれりり

https://www.prerele.com/

  • 会員登録は不要です
  • 本文中のURLがリンクになります
  • 送信後に審査があり、早ければ数分で結果の連絡が届きます

ツナググ

https://press.portal-th.com/

  • 入力画面は「入力内容を確認する」と「送信する」の2段階です
  • 掲載の条件として、自社のサイトかSNSで掲載を紹介し、そのURLを専用のフォームから報告する必要があります。
 今回は X で紹介し、フォームから報告しました
  • 今回は送信した当日に掲載されました

PR-FREE

https://pr-free.jp/

  • 会員登録は不要です
  • タイトルと副題はそれぞれ30文字程度が推奨されています
  • 本文は300文字以上で、HTMLは使えません。改行だけで組み立てます
  • 画像は横600ピクセル以上、2MBまでです
  • 送信の前に画像認証があります

FREE PRESS RELEASE

https://free-pressrelease.com/

  • 申し込みは Google フォームで、Google アカウントへのログインが必要です(画像のアップロードに使うため)
  • 電話番号はハイフン付き、問い合わせ先の欄はURLのみ(メールアドレスは不可)、担当者は本名で入力します
  • メールマガジンの受け取りを解除すると配信されない決まりです
  • 掲載の連絡は届きません。早ければ1時間、遅いと7営業日ほどでサイトのトップに出ます

ともさかニュース

https://news.tomosaka.jp/

  • 審査なしで、送信するとすぐに掲載されました
  • 全文の転載を許可するかどうかを選べます
  • 公開後の修正は有料です(初回のみ無料)

メディアへ直接送る

配信サービスとは別に、IT系のメディアはプレスリリースの受付窓口を公開しています。 ITmedia はニュース、法人向けの製品選び、開発者向けと、分野ごとに受付のアドレスを分けています。 送るときは、フル版の原稿と、配信サービスに掲載されたページのURLを添えます。

窓口は変わることがあるので、送る前に各社のサイトで確認してください。 今回調べた時点では、BRIDGE は受付を Slack に移しており、メールでは受け付けていないと明記していました。

配信したあとに届いたもの

プレスリリースを出すと、翌日から問い合わせが届き始めます。 今回届いたのは次のようなものでした。

  • 海外の有料配信サービスから、次の1本を無料で配信するという案内
  • 東証グロース上場のアフィリエイト(成果報酬型の広告)の会社から、掲載の提案
  • ニュースサイトから、同じリリースを掲載したいという連絡
  • 「被リンクを増やしませんか」という有料の記事掲載の売り込み

どれも営業ではあります。 ただ、以前に同じ無料の配信サービスで Mac アプリのプレスリリースを出したときには、ここまでの打診はありませんでした。 営業する側は、売れそうな製品を選んで声をかけます。 法人が使う SaaS で、しかも公開の翌日から複数の会社が声をかけてきたということは、少なくとも注目する価値のある製品だと見られた、と受け止めています。

アフィリエイトの提案には、成果の条件や手数料の資料を送ってもらうよう返信しました。 新しい販路になりうるので、条件を見てから判断します。 有料で被リンクを付ける提案は、Google のスパムに関する決まりに反するおそれがあるため、返信していません。

また、配信先の記事をそのまま複製したようなサイトにも掲載されていました。 自分では止められないものなので、気にしすぎる必要はありません。

まとめ

  • 無料で配信したプレスリリースにも効果があります。製品名で検索した人への信頼と、SEO効果につながります
  • 配信した週には新しい登録があり、複数の会社から提携や掲載の打診が届きました
  • 原稿はフル版と短縮版の2種類を用意し、会社概要と問い合わせ先で締めます
  • 会社の電話番号、会社のメールアドレス、省略しない住所を先に用意しておきます
  • 最初に出す先を1つ決め、そこが配信されてから他へ出します
  • 個人開発でも、無料のプレスリリース配信サービスだけで日本の6か所に出せました

シェア
#プレスリリース#個人開発#SaaS#SEO#スタートアップ
平城寿
平城 寿(ひらじょう ひさし)
インディーハッカー。2004年に@SOHOを創業し、20年間1人で運営。
フォロー

関連記事