君はおとなしく就職したほうがいい。

最終更新日時 2020/10/16 18:10

100万円のビジネスローンを組んで
参加した代理店ビジネスを
僅か1ヶ月で撤退した男。

学生時代から続けていた
家庭教師のアルバイトで
なんとか食いつないでいたものの、

男の全財産は20万円程度。
上京するには元手となるお金も足りない。

福岡で参加できる異業種交流会を必死で探し、
50代の経営者が主宰する異業種交流会を発見。

異業種交流会といっても、
毎回少人数の集まりとなっており、
男が参加をした時にも主催者と男を含めても
5人程度だった。

1999年当時、経営者の中心は50代〜60代であり、
40歳で社長になれるだけでも
「若社長」と言われていた。

そこにたまたま30代の社長が参加していた。
といっても、男よりもひとまわり歳上だ。

男は、会に参加し、
自分の思いの丈をぶつけてみた。

『僕はなるべく早く成功したいです。
何をすれば良いでしょうか?』

 

30代の若社長は、
住宅業界で独立起業をしていた。
ハウスメーカーの営業マンとして
数年間実績を積み、
同じ業界で独立起業をした
ということだった。

他の参加者たちは、
22歳で参加に名乗りを上げてきた男に対して、
何か言いたげだったのだろうが、
特に明確に何らかの回答を
得られたわけではなかった。

逆に、『何も教えられなかった』
といったほうが正確だったのかもしれない。

何せその時の男は
ワンピースのルフィのように、
もしくは
キングダムの信のように、

『成功したい!』

という気持ちが強すぎるにもかかわらず、
まっさら過ぎて何も持っていなかったのだから。

そこに30代社長の言葉に
ズバッと刺されてしまった。

30代社長:

君は地に足が着いていないよ。
成功したいという気持ちはわかるけれど、
君は社会に提供できる何の知識も
経験も無いじゃないか。

そんな事言っている時間があれば、
何でもいいから会社に就職して、
そこでスキルと経験を身に着け、
なるべく早く独立を目指したほうがいいよ。

図星だったー。

確かにビジネス社会における
男の知識・経験は赤子レベル。

それはうすうす自分でもわかっていた。

だが、出会ってしまった『学生起業家』
という言葉が頭から離れず、

雑誌『アントレ』で

『一度も雇われなかった男』

と評されていた男たちのことが頭から離れず、
あわよくば自分もそうなりたい、
という甘い期待を持ってしまっていた。

その時はわからなかったこと。

彼らは学生時代からアルバイトや
インターンシップを通して、
『社会』の現場に触れることをしていた。

学生起業家の代表株の1人、
ホリエモンこと堀江貴文氏は、
学生時代にIT企業の
プログラマとしてアルバイトで働き、
既に毎月20万円以上稼いでいたそうだ。

就職すると月給20万円の世界に
下がってしまうので、
そのまま独立起業をするのが
自然の流れだったのだ。

男の場合はアルバイトは
数多くこなしてきたものの、
忙しい工学部の授業の合間
をぬってのことだったので、
アルバイトからの収入は
10万円にも満たなかった。

また、当時の福岡には、
IT関連で学生がアルバイトを
できるような環境も無かった。

男は広告代理店のビジネスを
撤退したばかりで、
次に何をするかも全く決まっていなかった。

学生時代から住んでいた、
家賃3万6千円の『コーポ金子』の
6畳一間の部屋に敷いた
せんべい布団で目を覚ました男。

時計にふと目をやると、
昼の12時を過ぎていた。

学生時代は早起きが苦手では
なかったはずなのに、

気がつけば、目が覚めたら
お昼の12時になっていた、
という日々が続くようになっていた。

現在使われている言葉を用いれば、
それはまぎれもなく『ニート』だった。

手持ちの全財産が10万円を切ったところで、
男は気持ちを切り替えることにした。

ああ、このままでは自分は駄目になってしまう。
おとなしく就職するか。
現時点でのITの割合:0%
男の全財産:10万円弱
男の借金:90万円
(5年間のビジネスローン)

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