人生における『逃げ』と『方向転換』の違いを見分けるポイント

最終更新日時 2021/10/23 07:10

私達が人生において何かを途中でやめようとする時、それが『逃げ』なのか『方向転換』なのか、判断に迷うことが多いと思います。特に人生経験が浅い若い時には迷うことが多いですね。そこで今回は、私の経験をもとに『逃げ』と『方向転換』の見分け方について書いてみたいと思います。

このテーマで難しいのが、どちらも「何かを止める」という共通点があるものの、それが『逃げ』になる場合と『方向転換』になる場合とでは、意味が大きく違うということです。

逃げてはいけないところで逃げてしまうと成長にならないし、逆に自分に合っていないことをやり続けても、結果が思うように残せないばかりか、ストレスをかかえて鬱になってしまう場合もあります。

株に例えるとわかりやすいのですが、間違ったタイミングで株を買ってしまい、ズルズル価格が下がっていっている時に、そのまま持ち続けるか、途中で損切りするのか、とても悩みます。

損切りというのは、『一時的に損をしても将来の利益に掛ける行為』であり、ある意味前向きな判断、とも考えられます。

逆に、そのまま持ち続けることが逃げになってしまうこともあります。
持ち続けるということは、現状を維持するということであり、この先良くなる可能性が低いと感じられても、アクションを起こさないと決めてしまえば、それ以降は『思考すること』から解放されるからです。

ところが実はこの『思考停止』という状態が自分にとって最も良くないことだと思います。

私も過去には沢山のことをやめてきました。それが『逃げ』にあたるのか『方向転換』にあたるのか、1つずつ例に取りながら考えていきたいと思います。

1.私が過去にやめてきたこと

1−1.就職活動で獲得した内定を全て辞退

大学時代に就職活動をして2社から内定をもらったものの、結局はどちらも辞退。理由は最初から自分で起業したいと思うようになったからだった。

当時の私にとっては就職するより良い道があると判断したので、『方向転換』に該当

1−2.起業を断念し一度就職

大学卒業後、威勢よく起業を目指して活動してみるも、半年間何も成果を出すことができなかったので、貯金も底をついてきたのでおとなしく一度就職する道を選択。

そのまま足掻いていても結果はでなかったと思うので、『方向転換』に該当

1−3.就職後、わずか1日で退社

第二新卒枠で就職活動を行い、当時住んでいた福岡の地場のIT企業に就職することになったが、社員が事務員の女性が1人、エンジニアが2人。なんとなく直感で『ここにいては自分の芽は出ないだろう』と感じ、1日で社長に辞意を表明。

ここはとても判断に迷うところ。自分の直感に従ったので『方向転換』だろうか。

1−4.不本意な労働環境にも耐える

その後も就職活動を続けてようやく行ってもいいと思えた会社に巡り会えたと思ったら、業界の下請け構造の末端にいる会社で社員のモチベーションはとても低く、人間的に尊敬できる上司が皆無で、直属の上司が専門学校卒の1つ歳下で、理不尽な指示出しのされかたをする。なんとなく直感で『ここでやめたら逃げになる』と思い、1年半で社内で身につけられるスキルを身につけ、退社。

自分の中で当初計画していた『ここまでできたら辞める』という基準をクリアしていたので、これは逃げではなく前向きな判断。

1−5.独立後、ホンダからの仕事を辞退

独立して上京し、フリーランスのITエンジニアとして活動していた時に、ホンダから仕事が入るチャンスを得る。プロジェクトの予算はかつて自分が経験したこともないほどのものだったので、キャパオーバーとなり知り合いの会社を紹介する形にして辞退。スキル的なことよりも、このまま会社をつくって大きくすべきなのか、最初に就職した会社があまりにもブラック企業だったので、一度きちんとした会社に入って箔をつけた後で会社を作った方が良いか、迷いがあったので、ここで仕事を引き受けてしまうと、もう再就職はできなくなると思い辞退した。

本来、独立して大きな仕事が入るというのは喜ばしいことだが、この時点で『腹を決める』ことができなかったので『逃げ』に該当するかもしれない。

逆に、『ここでやめたら逃げになる』と思って思いとどまった経験を紹介します。

2.私が過去にやめなかったこと

2−1.二度目の就職後、とてもハードな環境でも3年間耐えぬく

二度目にきちんと就職したのがITコンサルティング大手のアクセンチュア。優秀な社員が多く、上司も仕事人として尊敬できる方ばかりだったが、配属されたプロジェクトは自分が希望していた最先端の技術に関われるものではなく、まったく正反対の、レガシーシステム(古いシステム)をただメンテナンスするだけのプロジェクト。しかも退社時間が基本は終電、週に3回はタクシー帰りというあまりにもハードな労働環境で、同僚の8割以上が何らかの健康上の問題をかかえていたが、『ここでやったことはきっと後で役に立つ』と思い耐えぬくことに。
その結果3年間連続で上位5%の評価を残すことができ、きちんと起業資金も貯め、在職中に土日を使って@SOHOを立ち上げ軌道に乗せることができ、満を持して退社した。

体力的にきつく、やりたいことをやらせてもらえる環境ではなかったが、ここでやめたら『逃げ』に該当すると思い耐え抜くことができた。

2−2.二度目の独立後、取引先との関係

二度目の独立後に取引することになった会社の担当者が規格外の人物で、仕事の無茶振り具合が尋常ではなく、過去の外注先も社員は全て辞めていくという状況で私との出会いがあり、私も理不尽な思いをすることは多々あったが取引を継続。結果的にこの会社からの大口の仕事を常に受けることができ、この会社の経営が危なくなった時に顧客の方から私と直接取引をしたいと言われることに。

この担当者の無茶振りが度を越していて、過去の外注パートナーは誰も続けることができなかったようだが、私は耐え抜いた。

 こうして見てみると、結果的に自分の人生で逃げに該当することは少なかったのですが、それでも『方向転換』という意思決定をしてきたということがおわかり頂けると思います。

それができたのは、やはり私は何かの意思決定をする時に、『自問自答して決断を下した』からだと思います。

何かをやめようかどうか迷った時に、それが『逃げ』なのか『方向転換』なのかを見極める重要なことが、『直感』、つまり『自分の心に聞く』ということです。

例えば、あなたが今やっていることが自分に合っていないのではないかと感じる時、一番やってはいけないことは、『周囲の意見を求めること』です。

合わないと感じているのは自分の心であり、その直感に従って自分がやめたいと思っても、周囲に相談したら『逃げ』と捉えられることが多いからです。日本には『石の上にも3年』という言葉があるとおり、1つのことを長く続けていれば、評価はされても非難されることは殆どありません。

例えば、人生の最初から最後までを公務員として全うした人がいたとして、周囲から『長い間ご苦労様』と言われることはあっても、『あなたは大きな仕事を成し遂げることができたはずなのに。なぜ独立しなかったの?』と非難されることは殆ど無い、ということです。

でも大事なのは周囲から見てどう思われるかではなく、自分の人生を自分らしく生きていられるかどうか、なのです。

私は幸い、大学で親元を離れ一人暮らしを始め、身近に成功者と言われる人もいなかったので、誰にも相談できる人はなく、全て自分で意思決定してきたので、自分の直感と対話しやすかったのかもしれません。

  • 将来自分はどういう人生を送りたいのだろうか?
  • その実現のために今自分に必要なことは何だろうか?
  • 今やっていることは、自分の将来にどのように活かせるだろうか?

こういったことを日々自分と対話しながら、意思決定していきました。

そして何かをやめるかどうか迷った時には、

  • これをやめたら何が得られるだろうか?
  • これをやめたら何を失うだろうか?

の2つを洗い出してみて、最後は自分の心に相談して、自分の意思で決めれば、後悔しない人生を送ることができると思います。

3.最終的に、『逃げ』と『方向転換』の違いは?

以上をもとに、何かをやめようとする時に、逃げなのか方向転換なのかの判断基準の考え方として次のようにまとめたいと思います。

自分が今やっていることが将来自分がやりたいことに繋がっているか?

自分が今やっていることが将来自分がやりたいことに繋がっているか?
自分が今やっていることが将来自分がやりたいことに繋がっているか?

Yesの場合

どんなにつらくても継続すべき。そこでやめたら『逃げ』になる可能性が高い。

Noの場合

やめても『逃げ』ではなく『方向転換』になる可能性が高い。

わからない場合

とりあえず自分に与えられた仕事を全うする。その中で先が見えてくる

例えば、役者になるための下積みをしているという状況の場合、役者になるということは自分の将来やりたいことなので、継続すべきです。

やめた後に次にやることが決まっているかどうか?

やめた後に次にやることが決まっているかどうか?
やめた後に次にやることが決まっているかどうか?

Yesの場合

『方向転換』になる可能性が高い。

Noの場合

次が決まるまでは頑張る。それまでにやめたら『逃げ』になる可能性が高い。

次にやりたいことが明確になっている場合、今の場所にとどまっている理由はありません。もちろん「次も長続きするだろうか?」という不安もあるでしょうし、周囲からはそのように言われるかもしれませんが、そもそも、何でもやってみないことにはわかりません。

私も過去にやめてきたことが沢山ありますが、振り返ってみてもずっとその場にとどまっていなくて良かったと心から思います。

職を転々として落ち着かない人の話を聞くと、その人が前職を辞めた理由がただ単に「○○が嫌だから」という場合、ただ単に現実逃避をしているだけということになりますが、自分の中でそれ以外の根拠を熟考するということが重要です。

もちろん、転職が続くと対外的にはマイナス評価になると思いますが、他人からの評価よりも大事なことは、「自分が何をやりたいのか?」ということだと思います。

追伸

『そもそも将来やりたいことがわかっていない』という場合は、わかっていないのだからとりあえず自分に与えられた仕事を全すれば良いと思います。

その中で思いもしなかった自分の才能を発見したり、嫌いだと思っていたことが実はかなり好きだったりと自分のことが見えてきます。

またその時点では無駄だと思っていたことが実は後で大きな意味をもたらすこともあります。

私もようやく第二新卒で就職した社会人1年目に、最初に任された仕事は「小中学校のコンピュータ室にあるPCにWindowsのインストールをひたすらやる作業」でした。

全くクリエイティブな仕事ではないし、「こんな雑用なんて嫌だ!」と当初は思ったものですが、嫌な作業だから作業を効率化して楽をしようとした結果、回を増すごとに作業時間を短縮することができ、途中からそれがゲーム感覚になって逆に面白くなっていきました。

また、この時に修得した知識と経験のおかげで、今の仕事でPC関連のトラブルが発生しても全て1人で解決できていると思うので、やはり人生において無駄な経験は無いのだなとあらためて思います。

あなたもそういった視点で目の前のことにぜひ前向きに取り組んで頂ければ、この先の人生は明るくなると思います。

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