これからはITを活用できないとお金持ちにはなれない。

10月 1, 2021

これまでビジネスにおけるITの位置付けは、どちらかといえば従属的なものでした。経営が主で、ITが従。ITエンジニアの給料も対して高くありませんでした。ところが、どんどん世の中のIT化が進み、状況は変わってきています。

Forbesが発表している2021年世界長者ランキングのトップ10のうち、実に6人がIT関連のビジネスを手がけています。日本の長者ランキングでも、若くしてランキング入りしているのはメルカリの山田進太郎さん、ZOZO創業者の前澤さん、弁護士ドットコムの元榮太一郎さんなど、ITを活用したビジネスを展開している企業の創業者ばかりです。

2021年世界長者ランキング

つまり、『若くして成功したければ、ITの活用は必須』だと考えることができます。「ITの活用」といっても必ずしも自分が習得する必要はなく、活用するということです。ITの専門家の力を適切な形で借りる、ということです。活用するといっても、あまりにも無知だと何をお願いしたら良いかわかりませんし、業者にぼったくられたりするリスクも出てきます。

私の知り合いの社長さんが、WordPressのサイト構築になんと300万円も支払っていたというのです!

この社長さんが事前に私に相談してくれていれば、コストは10分の1で済んだでしょう。300万円支払ったとしても、それで満足のいくものが完成すればまだ良いですが、そうではなく不満だらけだったとのこと。これはとても残念なことです。

2021年はトップ50には入っていませんでしたが、常に上位にランクインしているGREE創業者の田中良和さんやMixiの笠原健治さんにしても、多少はプログラミングをかじっていましたが、事業の成長の過程で専門のプログラマーに仕事を渡していきました。最終的には専門家を活用するのですが、基礎的なことを知っていたおかげで、彼らもITを最大限に活用でき、ビジネスを成長させることができたのです。

平城がIT業界に入ったきっかけ

私は大学時代の就職活動では商社が第一志望でした。坂本龍馬に憧れ、世界を股にかけて億単位のお金を動かすビジネスがやりたかったのです。ところが、就職氷河期(1999年)ということもあってか、当時の五大商社(三菱商事、三井物産、住友商事、日商岩井(現:双日)、伊藤忠商事)にチャレンジしたものの、全滅でした。その他、リクルートなどの事業会社も受けたのですが、馬鹿正直過ぎたのか?全滅でした。

<失敗例その1>
面接官:将来はどのような仕事がしてみたいですか?
私:はい、将来は独立したいと思っています。
面接官:それはいつぐらいですか?
私:はい、早ければ早いほど良いと思っています。
そして落選!

<失敗例その2>
私:今日はなぜスーツで来たのですか?募集要項に「ラフな格好で構いません」と書いてあったじゃないですか。
学生:はぁ、一応このほうがいいと思いまして。
(私は当時お気に入りだったレインボーカラーのTシャツとジーンズで来ていた。。)
もちろん落選!

そんなこんなで、自分が入りたいと思った会社は、全て落ちたのです。それでも2社から内定をもらっていたものの、その会社にあまり興味が持てず、内定を辞退してしまったのです。

天の声:おおい、行くとこなくなったぞ。どうするつもりなんだ?

失意に満ちた私は、「最初から自分で起業してやろう!」と決意。知人から紹介してもらったインターネット広告代理店のフランチャイズビジネスに、90万円を支払って参画。家賃3万6千円のボロアパートに住む貧乏学生だった私は、当然そんな大金は持ち合わせておらず、5年のビジネスローンを組んで支払ったのです。

このビジネスは、某ポータルサイトの広告枠を自分で営業して販売するというもの。私が良いと思ったのは、顧客が広告を出してくれている間は、自分にも一定の手数料が永続的に入るというものでした。私は大学生時代に新聞の広告枠を販売するテレアポのアルバイトをしたことがあって、その経験から、電話をかけまくれば一定の割合で成約が発生することを知っていたので、「ああ、これならできる」と確信しました。(当時の新聞のアルバイトでは、50件に電話すれば2〜3件は成約していました。)

1ヶ月間、電話帳を片手にテレアポをしながら顧客先に訪問していきました。あるサーファーショップでアポが取れ、実際に訪問して商品説明を行ったところ、幾つかの質問や要望をいただきました。私はそれを本部にフィードバック。本部の回答は、顧客の要望に全て応えられるものではありませんでした。私はそこで疑問を感じました。

(顧客を100%満足させられないサービスを、私は売っていて良いのだろうか?)

ここで私は、フランチャイズ本部のことを信用できなくなりました。こうなっては事業を続けるモチベーションも上がりません。私は代理店契約の解除と加盟費用の一部返金を求めましたが、本部からは拒否されました。消費者センターにも問い合わせてみたところ、「クーリングオフの期限を過ぎているので、難しいでしょうね」と冷たくあしらわれました。

それで私は気持ちを切り替えることにしました。幸い私の手元には、本部から付与されたノートパソコンが1台ありました。加盟店になる時に、営業用として渡されていたものです。加盟店から脱退しても、このノートパソコンは返さなくても良いというものだったので、このノートパソコン代も、加盟金に含まれていたのだろうと私は理解しました。当時、同等スペックのノートパソコンは30万円ぐらいしましたので、私は

(90万円でノートパソコンを買ったことにしよう)

と自分を納得させることにしました。

そうこうしているうちに、手元の貯金も底をついてきました。全財産が10万円を切ったところで、私は

(おとなしく就職しよう)

と気持ちを切り替え、就職することに。ところが、私は既に一度大学を卒業しているので、新卒ではなく「第二新卒」という枠で就職活動をすることになりました。当然、受け入れてくれる会社は多くありません。私は工学部出身だったので、IT系技術者としての職種であれば、受け入れてくれる会社がありました。

その時点での私は、

(僕はビジネスマンになって世界を動かすんだ!)

と思っていたので、パソコンに向かって1日中仕事をするなんて苦痛で耐えられないと思っていました。そもそも、まだまだパソコンが1人1台の時代ではなく、大学の仲間の中でもパソコンを持っていたのは6人に1人程度。しかもパソコンを持っているだけで「アキバ系」とオタクよばわりされるような時代でした。

もともと私は中学・高校で男子バレー部のキャプテンを務めるような体育会系。そんな自分が1日中パソコンに向き合って仕事をするなんて・・・

とはいえ、「手に職はつけておいて損はないかも」と思い直し、まずは起業資金を貯める必要もあったので、残業が100%出るIT企業に就職しました。

ちなみに、当時のインターネット広告代理店を展開していたフランチャイズ本部の会社は、今はもう存在していないようです。

どうやってITスキルを身に着けたのか?

私が入社した会社はとても一流企業とはいえず、業界では三流ぐらいのポジションで、大手の下請けに依存していました。

さらに私が所属する九州支社(福岡)では、大卒で入社したのは私が初めてだったようで、その他の社員は高卒か専門学校卒、という感じでした。

専門学校は2年で卒業できるので、最初に私の上司になったのは、専門学校卒のS君。

私よりも1つ歳下なのに、会社には1年先に入っているので、会社では先輩でした。

私が最初に担当させられたのは、高校や大学のコンピュータ室での、パソコンのインストール作業。

1つの教室内に約40台のパソコンが置いてあり、これに1台ずつWindowsをインストールしていくという、とても単調な仕事でした。

私は、

 
こんなの私がやるべき仕事ではない。私はもっと最先端でクリエイティブな仕事を任されるべきだ。

といったことを考えていました。

さらに、S君からは時折理不尽な怒られ方をしながら、私は作業にあたっていました。

人間的に尊敬できるのであれば、私も素直に従っていたと思いますが、そうではなかったので、とても葛藤がありました。

そうはいっても、1年先に会社に入った差は大きく、技術的な知識はS君のほうが圧倒的にあったわけです。

私は

 
なるべく早く技術を習得し、S君を追い越し最短で会社を辞めてやる!』

と胸に近い、実際に1年半で必要な技術を得て独立を果たしたのでした。

WEBプログラミングを独学で習得し、プログラミングの仕事を副業で行い、会社からの給料と合わせて毎月50万円ぐらい稼ぐことができました。

この期間に、ショッピングカートのレンタルシステムをゼロから開発し、1年で200社の顧客を獲得することに成功しました。

インターネット広告代理店のフランチャイズビジネスで手元に残ったパソコンでプログラミングの仕事をして十分に稼がせてもらいました。

独立後、90万円のビジネスローンは繰り上げ返済し、無借金状態に。
(実は他にも、同時期に100万円の自己啓発の商材を同じくビジネスローンで購入していましたが、これも全額返済。)

その後、2004年に26歳の時に@SOHOを開発。

2年で国内最大の会員規模となり、現在の累計会員登録者数は28万人を超えるまでになりました。

私はもともとビジネスマンになりたくて技術を習得するのは遠回りだと思っていましたが、実際にプログラミングをやってみると、お金を稼ぐ手段としてはなかなか都合が良く、この時は自分に向いていると思いました。

また、私は学生時代から就職浪人時代にかけてビジネスや経営に関する書籍を100冊以上読破していましたので、ビジネス的な感覚を身につけることができ、単なるITエンジニアにとどまるのではなく、ビジネスで結果を出すことができたのだと思います。

この記事が気に入りましたか?

この記事が気に入ったら、以下のボタンを押しておいて頂けると後からまとめ読みができます。

Favorited

質問してみよう

このサイトのコンテンツは現在進行系でアップデートしています。
今回の記事で理解しきれなかった点や、もっと知りたい情報があれば右下のチャットウィンドウからヒサシに話しかけてみてくださいね!
その場で回答させて頂くか、記事をアップデートして回答させて頂きます。

Pin It on Pinterest

Shares