自分でサービス価格が決められない場合にどうしたらいい?

9月 15, 2021

独立起業した後、自分で自分の商品やサービスの価格が決められないという方は少なくありません。それはこれまでの人生では他人に給料を決められて来たから。自分で自分の価格を決めることに慣れていないのです。では、そういう場合にどう考えれば良いかについて解説します。

では、以下の記事を読んでみて下さい。

ノジマやビック、瞬時に価格変更 需給を反映

家電業界は、「価格コム」のような価格比較サービスの影響を受け、常に「最安値」を意識した販売展開をせざるをえなくなっています。

これまでは、店舗の担当者が最安値を定期的に調べたり、お客様から指摘を受けたりしてその都度価格調整を行っていたのが、店舗担当者の手を介さず、本部のほうで一括管理できるようになるというものです。

さらに、いずれはAIによって自動的に最安値が反映される、といったことも実現するでしょう。

つまり、「物」に関してはこれからどんどん価格競争が激化する、ということになります。

一昔前は潤っていた家電量販店という業態も、現在は利益率は良くても5%未満で、下手をすると1%を切ってしまうという状況です。

出典:https://gyokai-search.com/4-kaden-ryohan-riritu.htm

このように、物の価格というものは競争が起こりやすく、価格競争も起きやすいと言えます。

一方で実は、人間が提供する「人的サービス」に関しては、実は価格競争というものは発生しにくいのです。

なぜならば、例えばマッサージを例にしても、AさんとBさんという2人の人間が提供するマッサージの質は、完全に一致するわけではないから。

さらに、これが物理的なサービスではなく、

  • コンサルティング
  • コーチング
  • スピリチュアルセッション
  • カウンセリング

といった精神的な要素が増えるサービスの場合、この傾向がより顕著になります。

つまり、あなたが提供する「人的サービス」の提供価格を決める時には、あまり「相場」というものを意識しても意味がないということです。

例えば、あなたが1時間分のコンサルティングの価格設定を検討していたとします。

(まだ始めたばかりだから・・・)

という弱い気持ちになり、本来あなたが欲しい金額よりも、安い金額を設定しがちだと思います。

これは、誰もが一度は陥ってしまうもの。

ところが、ここであらためて考えてみて下さい。

1時間あたり3,000円と設定した場合と、思い切って1時間あたり10,000円で設定した場合とでは顧客の印象はどう変わるでしょうか?

3,000円で提供する場合も10,000円で提供する場合も、あなたのコンサルティングの品質は変わらなかったとしても、実はそれを受け取った顧客の心理としては、実は10,000円で提供されたほうが、価値を感じてしまうのです。

これは不思議なもので、私達は「モノ」に関しては「コストパフォーマンス」を意識するけれど、「人的サービス」、中でも

  • コンサルティング
  • コーチング
  • スピリチュアルセッション
  • カウンセリング

といった知識・経験を提供したり精神面のケアをするサービスについては、コストパフォーマンス重視というよりは、「払った分の価値を感じたい」という気持ちのほうが強いわけです。

なぜならば、

『高い金額を払えば、より多くの価値を得ることができる』

という考えが根底にあるからだと思います。

従って人的サービスの提供価格を決める時は、あまり周囲の相場を気にせず、あなた自身が納得感を得られる値段を設定すれば良いのです。

値段が高くなればなるほど成約させる難易度は上がりますが、成約させられるかどうかは実はあなたのサービスの質よりも、「販売スキル」に依存するところが大きいのです。

一概に値段を高くすることを推奨しているわけではないけれど、少なくとも「あなた自身が納得できる価格」を設定していれば、

(ああ、安すぎる・・・)

と疲弊してしまうことはありません。

この話について、あなたはどう感じるでしょうか?


読者さんからのご質問と平城からの回答

Sさんからのご質問

私はイラストや漫画を描いているのですが、当初は相場並みの制作費を設定していました。
依頼は殺到しましたが、自転車操業に陥り、疲れるばかりです。
思い切って、制作費を上げたばかりです。
これから、どうなるのか分かりませんが、今のままでは身体をこわすと思います。
今まで、平城さんがメルマガで主張なさっていた通りです。

平城からの回答

制作業の場合は、労働集約型であり、さらにイラスト、漫画という分野だとフリー素材も豊富にあるため、ただ単に単価を上げれば良いのか?
というとそうでもないんですよね。

なので、根本的にビジネスモデルを変えていく必要があると思います。

H.Y.さんからのご質問

上を見ればキリが無いのかもしれませんが、本当に自分の実力でこの価格でいいのだろうか?という疑問が常にあります。
周りと比べても仕方ないとはわかってはいても、あの人のほうが知識があるし…とすぐに弱気になりがちです(笑)
でも、出来る事が違うし、自分なりのサービスとどう対応するのか?でも変わってくるのかな、と思います。
誇大広告で期待はずれだった…とならないようにだけはしたいです。

平城からの回答

「実力」という言葉を使われている時点で、まだ世間一般の評価軸に囚われているように思います。

例えば私の場合、写真の撮影技術という点では専門的に学んだことはありませんし、「見たものを正確に撮る」という評価軸で見れば、プロのカメラマンのほうが圧倒的に技術があるでしょう。

ところが、「付加価値を発見してお金に変える方法」セミナーでも解説したとおり、1泊2日で36万円というSNS等で使うプロフィール写真の撮影プログラムを実現することができています。この単価はプロのカメラマンでもなかなか取れない金額だと思いますが、私の付加価値は見たものを正確に撮る技術ではなく、被写体となる方の最も魅力的な表情を引き出し、それを写真に収めることができるという点なのです。

そのために、相手の方をリラックスさせたり魅力的な表情を引き出すためのコミュニケーション、また「その方の『最幸の瞬間』を捉えたい」という情熱は、誰にも負けないという自負があります。

その結果、その写真をSNSに反映した途端、24時間以内に昔の恋人から連絡が入って復縁を求められたり、写真だけで一目惚れをされて求婚されたりと、驚くべき現象が起きています。

撮影会に参加頂いた方々からは、『平城マジック』という言葉さえ生まれました。
これが、「人物撮影」という分野における私が見出した付加価値です。

従って、H.Y.さんの分野において、技術面以外でご自身が誰にも負けないと思える点を考えてみて頂くと、ヒントになると思います。

S.S.さんからのご質問

どの業種にも当てはまると思いますが、始めたばかりの時の宣伝など謳い文句が難しいなぁと思いますがどのような感じにするのだろう?
と思いました!

平城からの回答

現在コンサルティングをさせて頂いている方の中には、これから情報発信をスタートするという方も多いですが、まだ実績が無いという場合でも、付加価値を見出すことが可能です。

そのヒントは、「その方のバックグラウンド」にあります。人は自分とバックグラウンドが近い人に共感を持ちやすいので、S.S.さんのバックグラウンドを語っていくだけでも、実はファンは作れるのです。

T.T.さんからのご質問

平城さん、顧客目線でサービスを提供すれば売れる、とはマーケティングの常識ですが、顧客目線で提供するというのは、「相手が満足を得られる価格」ということでもあるんですね。

質問があります。無料セッションを提供している同業者(全く同じサービスは無いかも?ですが) はたくさんいます。

例えば「経験豊富」な見込み客が無料部分を試して比較した結果、なおかつ選ばれるようになるためには、何が必要ですか?
「マッチング、相性」といっても、やはり見せ方があるのでしょうか?

闇雲にやっていてもダメで、「この人だな」と思ってもらえるコツのようなものってあるんですか。よろしくお願いします。

平城からの回答

こちらはS.S.さんへの回答と同じで、T.T.さんの「バックグラウンド」を語るだけで、ファンは作れるものなのです。

また、サービスを受ける側の方は、その分野についてサービス提供者よりも知識・経験が劣っているわけなので、実はあまり「目利き」ができないのです。

例えば、ホームページ制作という分野を例にとると、ネットで「ホームページ制作」と検索すると、気が遠くなるような数の業者のホームページがヒットします。おそらくT.T.さんが見ても、どの業者が良いかどうかわからないと思います。
ところが、私のようなWebの専門家が見れば、その業者が作ったホームページを見るだけで、レベルがわかってしまいます。

つまり、専門家同士であればお互いの力量はわかるのですが、素人であるクライアントから見たら実はあまりよくわからないので、あまり同業者を意識しても意味が無い、ということになります。

私も、人物写真の撮影サービスを作った時、他のカメラマンのサービス価格や内容はリサーチすらしませんでした。

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